わたしは沖縄で生まれ、沖縄で育ち、
世界地図でみたら点にもならないような
この島で18年間生きてきた。
なに不自由なく暮らし、
みんなが愛しているのと同じくらいに
沖縄のことを愛してた。
でも思った。
わたしは沖縄のことをなにも知らない。
確かに沖縄での暮らしや雰囲気や
気まぐれな天気のこととか、
ここに住んでいる人たちのこととか、
ことばで表せないような肌で感じることなら知っている。
でも実際は、知っているようで沖縄のことは
なにも知らなくて、
それが怖くなった。
いくつもある米軍基地。
毎日毎日飛んでいる戦闘機。
我が物顔で歩いている兵隊さん。
新たに造られようとしているその人殺し製造所は
辺野古という海から、自然や、生き物や、人の笑顔を
奪おうとしている。
それが怖かった。
一度失われたものは取り戻すことなんてできない。
超個人的なことだけどわたしも経験したことがあって、
その傷はまだ癒えてないし、
これからも引きずっていくんだろうと思う。
そのくらい、今あるものの存在はおっきいんだろう。
その大切なものが今、無くなりかけている。
憎みあったり、奪いあったり、傷つけあったり。
うんざりだ。
悲しみの涙など流させちゃだめだ。
みんながみんな理不尽に殺されたり、
いつまで生きられるのかおびえながら生活することのなく
笑顔であふれるようになればいい。
戦争なんて嫌!
大切なひとが殺されるなんて嫌!
ひとを殺さないといけないなんて嫌!
なにもできない無力な自分が
一番嫌。
わたしは進路を決められずにいる。
えらそうなことを言うばかりで動けずにいる。
このまま大切なものが消えていくのを
黙って見ているんだろうか?
大切なものをなにひとつ守れないままでいるんだろうか?
そしてなにもしなかったくせに
惨めに泣いたりするんだろうか?